法律上は残業代をもらうことができるのに、あきらめてしまっている人がたくさんいます。

よくある「残業代未払」のパターンについて、2024年3月31日にYoutubeでお話をしていますので、その動画をご紹介します。

また、「動画を見るより、文字で読むほうが早くて楽」という方のために、全文の書き起こしを掲載します。

このようなお悩みを抱えている方の参考になれば幸いです。

ただ働きさせられていませんか?

こんにちは、弁護士の仲松大樹です。今日は「こんな人は残業代を請求できる可能性があります」という動画をお送りします。

今日お話しすることをお品書きにまとめてみました。

こんな人は残業代を請求できる可能性が高いという人ですが、まず残業しても賃金額、給料の額が変わらない人。当たり前じゃないかと思われるかもしれないですが、当たり前のところを今日は確認しておきたいと思います。

残業したら残業代が出ないと本来おかしいんです。それなのに、どうしてか意外に残業しても給料が変わらないのに残業代を諦めてしまっている人が多い。なので、まずこの当たり前のところを確認しておきたいと思うんですね。なんならここだけ見てもらった上で弁護士のところに相談に行ってもらっても構わない。そういうつもりで最初にここをお話ししておきます。

それから2番目以降はその具体例、各論としてより細かくお話をします。大きい括りで2つ。まずは残業したことを認めてもらえない人。それから、残業したことは認めてもらえないわけじゃないんだけれども、賃金や給与の仕組み、給与体系上賃金が増えない人。残業に対する追加の賃金がない人。それぞれについていくつかのパターンをお話しします。

1つ目の具体例として、タイムカードがない。タイムカードじゃなくてもいいんですが、残業時間の記録がない。だから残業代が出ない。そういう人についてお話をします。それから、タイムカードがあっても出勤打刻前、退勤打刻後に仕事をしている。こういう方はいらっしゃいますよね。それから勤務時間が切り捨て計算になっている。30分超えたら認めますよって言われて、朝25分、夜25分。そんなような人です。

休憩をしていないのに休憩時間が引かれている人。これは以前お話ししたこともありますけれども、もう一度お話をします。残業せざるを得ないのに残業許可が出ない。つまり残業許可制で許可が出ないから帰ろうとしたら「おい、帰るのか」と言われて、無許可残業を強いられているみたいな。そんな方についてお話をしようと思います。

それから2つ目の具体例として、名ばかり管理職。よく聞きますね。固定残業代、給料が残業代込み。世間ではみなし残業代とか言われることもありますが、この辺りをお話ししてみようと思います。先に念のために言っておきますけれども、あくまで今日お話しするこれは例です。僕がご相談をお聞きしている中で、こういった例が特に多いということであって、ここに書いた以外の理由で理由をつけられて残業を支払われていなくて、だけど裁判になったら残業代出ますよというのはありますので、ここにあるのはあくまで例です。ここにないから諦めるっていうことはしないようにお願いをしたいと思っております。

「残業しても給料の額が変わらない人」は残業代請求できる可能性が高い!

こんな感じで進めていきますが、さて、それでは本題です。こういう人は残業代請求できる可能性がありますというところの本題の1つ目。残業しても給料の額が変わらない人。いますよね。いますよね。今動画を見ている皆さんがまさにそういった方ではないかと思うんですが、どんだけ働いても給料が増えないんでおかしいなと思って。でも自分で、こういうことがあるからなとか思ったり、あるいは会社からこういうふうなんだぜというふうに理由を言われて、それで諦めていませんかということです。そういうのですぐに諦めるのは損をしている可能性がありますよという私の経験をちょっとお話をしておこうと思うんですが、以前に相談を受けたある方たちの残業代請求についてです。

その方たちは私の前にどこか別のところ、別の法律事務所で弁護士に相談をして、いろいろ見て「これは難しいね」ということを言われたらしいんですね。それで、だけどちょっと諦められない。かなり早朝深夜を含む長時間の残業をされていて、それなのに給料はもう全然変わらない。「これはおかしいんじゃないか」「やっぱりこれは納得できないよ」というふうに思って、それで私のところに相談にお見えになったんですね。

先に相談をした事務所というのがどこかというところは分からないんですが、私としては「これは請求できるんじゃないか」と。残業代請求できるんじゃないかと思いました。それで、どうしても勝ち負けというところを請け負うわけにはいかないけれども、請求できると思うんで、「じゃあやってみましょう」ということになって、結果ここで数字まで明らかにすることはできないんですが、最終的に結構まとまった額の残業代の支払いを受けることができました。こういう経験があります。

後でちょっとお話をしますけれど、この今日最後にお話する予定の固定残業代制というのが取られていて、その有効無効が問題になる類型でした。これちょっと難しいのが、難しいというか怖いのが、私の前にされたという「これは請求が難しいよ」というアドバイスが、じゃあただちに間違ったアドバイスなのかと言うと必ずしもそのようにも言いきれない。結果としては請求ができたわけですけれども、法律的に見てその当時というか現在もそうなんですが、この固定残業代制、特にその事件で取られていた固定残業代制について、有効と見るのか無効と見るのかということについて裁判所や弁護士の見解の対立がある。これはその当時も現在も対立がある。そういった論点についての判断が必要になる事件だったからですね。

ですので、これは請求が難しいというふうに答えられる方も一定数見える類型だろうなというふうに私思うんですけれども、ただそこをそこで、弁護士に難しいと言われたから諦めようということではなくて、納得しないでもうちょっと弁護士探してみようと。で、弁護士が「僕は請求できると思うんですが、どうしますかね」というふうになった時に、リスク込みでやってみようというふうに考えられたので、最終的にまとまったお金、正当な賃金を手にすることができた。そういうことがあるわけですよね。

諦めてしまうのはもったいないというところですが、これは弁護士としては非常に怖いなというふうにも思うんですけれども、というのは、つまり私が相談をお伺いする中で「これはなかなか難しいですよ」というふうにお答えをせざるを得ない時もあるんですが、そういった中に実は請求したら取れたかもしれないものがあるのではないのかというのは、こういった経験をするとどうしても考えないではいられないというところがあります。

ですので、ちょっと責任逃れのような言い方をして申し訳ないんですけれども、お勧めをするのは、相談をして納得ができなければ合計で2、3人くらい弁護士に話を聞いてみる。というのが有効になることはありますよということは言えるかもしれないですね。何人か聞いてみて、3人聞いてみて、それでみんな無理ですって言ったらやっぱりそれは無理なんですよね。多分ね、申し訳ないけれども。

ただ、3人聞いてみて、2人いけるって言って、1人無理って言っている場合は、ちょっと難しいかもしれないけれども、いける可能性は十分にある。逆に2人無理って言って、1人いけるっていうふうに言ってるというのは、多分無理目なんだけれども、頑張れば結果が残るかもしれない。そういうことはちょっと考えてもらってもいいのかなというふうに思っています。ただ、繰り返しになりますが、何人か聞いてみて、3人くらい聞いてみて、それでみんな無理ですというふうに言ったら、やっぱり申し訳ないけどそれは無理だと思います。おそらくね。

いつかは行けるって言ってくれる弁護士がいるんじゃないかというふうに思って、その後も次々に弁護士を変えて話を聞いてみるというのは、それはお金も時間ももったいないし、ちょっとお勧めはしないですね。すいません、少し脱線をしましたので、戻ります。戻りますというか、そもそも始まってなかったですね。戻りますが、残業してもう給料の額が変わらない人は、残業代を請求できる可能性がありますよ。こういうことについてお話をしていきます。

ここについて当たり前のことの確認なんですが、どうしてこう言えるのかというところです。そもそも残業代って何なのかということを確認しておきたいと思うんですね。これは最高裁判所がはっきりとこうだよというふうに言ってくれているところがありますので、まずはそこを噛み砕いて説明するところから始めます。

最高裁の平成29年7月7日の判示で、労働判例という雑誌の1168号49頁というところに載っているものですけれども、こんなようなことを言っています。

「労働基準法37条が時間外労働等について割増賃金を払うべきことを使用者に義務づけているのは、使用者に割増賃金を支払わせることによって、時間外労働等を抑制し、もって労働時間に関する同法の規定を遵守させるとともに、労働者への補償を行おうとする趣旨によるものであると解される」

この2つ。いわく、この2つですね。まずは長時間労働の抑制であると。それからもう1つが長時間労働に対する補償であると。これを強制することが残業代という制度の目的であるということを言っています。

これは何のために残業代という仕組みがあるのかという根本的なところですが、つまりね、まず1つ目です。1つ目、長時間労働の抑制ということについては、長く働くと健康を害する恐れがある。最悪死亡に至る恐れがある。そういったことを避けるために長いこと働くのはやめましょう。働かせるのやめましょうというふうに言いたいわけです。ただ、そのように言ったところでなかなか実現できないですからね。

合理的な使用者であれば、そこで合理的な使用者であれば、合理的な雇い主であれば、長く働かせると損だよと、そう思うような仕組みを作りたいということを考えたわけです。そこで一定時間以上、1日8時間以上、週40時間以上働かせたら、通常よりも割増しで給料を出さないといけないですよと。それくらいだったら別にもう1人雇って、割増しじゃない給料を払って働かせた方がいい。1人に16時間働かせるよりも、2人に8時間ずつ働かせた方が得でしょうと、そういう仕組みを作っているということですね。これが残業代だということです。

1人雇うのと2人雇うのでは社会保険料だとかそういう仕組みがありますので、言うほど簡単な話ではないというところもありますけれども、ざっくりと言うとこういうことです。

それから2つ目、労働者への補償、長時間労働に対する補償ということですが、長い時間働きますでしょ。そうすると普段よりも余計疲れるわけです。体が疲れる、心も擦り切れる。8時間労働だったら、残りの8時間を休んで、つまり睡眠を取って、あと8時間家で本でも読んで、それで体が回復して気持ちが落ち着く。そういうことが言えるかもしれないけれども、例えば12時間働くと4時間睡眠時間や自由時間に食い込むわけです。睡眠時間を削るか自由時間を削るかしないといけない。

じゃあその中で体を回復させて気持ちを落ち着かせるためにちょっと贅沢な過ごし方、例えば枕にこだわってみたりだとかね。家で本読んでるんじゃなくて映画でも見に行ってみたり、誰かとちょっと美味しいものでも食べに行ってみたり。そこは人によって色々ですけれども、そういったことが手当てできるようにお金を多めに出しましょう。これが残業代のもう1つの目的ということです。

ですから、色々と細かいことを言いましたけれども、要するに長いこと働いたらその分給料の額が増える。それ自体、そういう仕組み自体が残業代が出ているということなんです。それが原則ですよっていうことになるわけです。そうすると残業しても給料の額が変わらない人。そうするとやっぱりこれはおかしいわけですよ。

おかしいというか、長時間働いたらたくさんお金が出るようになります。その大原則から外れているということで、この原則から外れた扱いです。イレギュラーな扱いということが許されるのは法律上は極めて狭いんですね。

仕組み、理屈から言えば……というのはちょっと違いますよね。感覚で言えばというのかな。とにかく法律上イレギュラーが認められる場合というのは、まさに渦中にいる本人、長時間をまさにしている本人、も、十分に納得できる。納得できる、そういう仕組みになるように設計されているはずなんです。

でもですね、この動画を見ている皆さんは納得してないでしょ。納得してないからこの動画を見ていただいてるんだと思いますけれども。

と、いうことなんです。つまり長時間労働して、少なくともこの動画を見ていただく程度には納得されていない。ということは法律上の原則から外れた扱い、イレギュラーな扱いとしての残業しても給料の額が変わらないということが法律上認められないような類型になっているのではないか。つまり残業代請求できるんじゃないか。そういうふうに考える手がかり、これが納得してないという1つのことだけでまずあると思うわけですね。

なので、まずこの納得できないというところを一度弁護士のところに相談に来ていただければというふうに思うわけです。ここまでが今日話す1つ目ということになります。

では、今日お話しする2つ目に入っていきますね。各論です。残業したのに給料の額が変わらないという時によく理由になっているようなこと、具体例、具体的なことをちょっとあげながらお話をしてみます。

「出勤打刻前・退勤打刻後に仕事をしている人」は残業代請求できる可能性が高い!

こういう人は残業代請求できる可能性がありますの具体例の大きい括りの1番目、残業したことを認めてもらえない人。つまり実際は残業しているのに、残業してないということにされてしまっている人です。

例えば、まずタイムカードがない。タイムカードじゃなくてもいいんですが、残業時間の記録がない。だから残業代が出ない。1時間残業しても2時間残業しても定時どおりの出退勤時間で計算されちゃってる。そういう人は結構いますね。います、いますよね。

それからタイムカードはあるんだけれども、タイムカードを打つ前に仕事をさせられている。それからタイムカードで退勤の打刻をした後に仕事をさせられている。これもそういう方いますよね。

いますよねというか、私の妻がそうだったらしいんですよね。以前、結婚前に働いてた職場で。転職をして、転職した先の職場で「5時になったらタイムカード切ってね」っていうふうに言われたと。それで「あ、ここはきっちり時間どおりに帰るんだ、帰れるんだ」と思って、タイムカードをガチャンと切るわけですよ。

それで荷物をまとめてゴソゴソというふうにしてたら「何、帰ろうとしてんの。仕事まだあるよ」っていうふうに言われたっていう。「タイムカード切りましたよね」と思いながら泣きそうになりながら働いてたらしいんですけどね。

これはきついですよね。タイムカードを切らされてるんでもう残業代出すつもりないいうことはもうほとんど確実に分かるわけですよ。もうそれ以上定時もないし、一体いつまで働いたらいいのか分からない。交代制の職場なんで、ある程度の時間で仕事がなくなるっていうこともないというような状態でね。それで結局毎日2時間以上くらい働かされてたっていうことらしいんですけど、最近この動画を作ろうと思って、どんなようなテーマで、久しぶりだからどんなようなテーマで動画作ろうかなと思って話をしてたら「私もこういうふうだったんだよ」っていうふうに聞いたんですけれども。

そうなの!?っていう。そ、そうだったの!?じゃあその時に請求しとけばよかった。請求しとけばそれなりにまとまっ……まあまあこれはちょっと私情が入りましたけれども、戻りますが。

こういう場合です。実際は残業しているのに、残業してないことにされちゃってるというのは、これは明らかに違法ですから残業代請求ができるということになります。

ただこういう場合には、じゃあ何時から何時まで働いたのかというところをどうやって裁判所に示すのか。何時から何時まで働いたということを特定して計算しなきゃいけないんですけれども、そこをどうやって特定するのか。この辺りが問題になってきます。ここについては実際悩まれてる方も多いと思うので、またそのうち動画を作ろうと思いますけれども、とりあえず証拠の残し方とか、あるいは証拠の探し方とか、そういったことは弁護士のところに相談に来ていただければ、相談に行っていただければというふうに思います。

「勤務時間が切り捨て計算になっている人」は残業代請求できる可能性が高い!

で、これに近いんですけれども、勤務時間が切り捨て計算になっている。タイムカードはね、きちんと分単位で37分とか46分とかいうふうに書いてあるんだけれども、実際はそこから労働時間を計算するにあたって、5分単位、10分単位、15分単位で切られちゃってる。ここを超えない限りは、例えば15分切りだったら14分働いててもそこが0にされちゃうという、そういうものですよね。5分単位くらいだと会社の方でもダメだっていう意識なしに行われている例も結構あるんじゃないかなというふうに思いますけれどもね。

すごいところだと30分単位みたいなところも、ひょっとするとあるかもしれないですよね。それで、朝25分早く来させて、昼休憩に25分食い込んで仕事させて、帰りにも25分残業させてね。そうすると1時間15分、1日残業してるっていうことになるのに、25分ずつ切り捨てにあっちゃってるんで、月で25時間損しちゃってるじゃないかみたいな。すごいところだとそんなところもあるかもしれません。

そういう人です。こういう場合に「いや、切り捨てっておかしいんじゃないですか。弁護士のところで1分単位で計算するって聞きましたよ」っていうふうに思って、会社になんとかならないですかって言うと「いや、労基署は切り捨て計算認めてますよ」っていうふうに言われたりしてね。「なんだ、労基署は認めてんのか」と、なんか弁護士の言ってること違ってんのかというふうに思われたりするかもしれませんが、認めてないんですよ。認めてないんです。

これは昭和63年に出た通達で、これは昭和63年の3月14日、基発の150号っていうのですが、こういうふうに言っています。

「次の方法は常に労働者の不利となるものではなく事務簡便を目的としたものと見られるから、労働基準法24条及び第37条違反としては取り扱わない」として、その1つ目で「1か月における時間外労働、休日労働及び深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げること。」とあります。

つまり、1ヶ月単位、月の賃金を計算するというその総まとめの段階で1時間未満の端数が出た場合に、四捨五入ではないんだけど30分未満は切り捨てて30分以上は切り上げという形にするのは、これ切り上げ分もありますので、それは労働者のためになる部分がある。計算も簡単になって、さっさと賃金払えるようになりますので、そういった部分もあって、それくらいなら労基署は違法だとは言いませんよと、そういうことですね。

ただ、こういったことを会社に言ってもなかなか会社が聞いてくれないという場合に、ちょっといいものがありましたので見つけましたので紹介をします。これ今、この動画の準備を、こういう会社多いんじゃないかと思って、準備する時にネットで検索したら出てきたやつなんですけれども、厚生労働省のサイトです。山口労働局と山口の労働基準監督署の名義でダイレクトにこんなのが出てました。PDFで公開されてたんですが、チラシですよね。リーフレットというかチラシですよね。他の地域でも出てるかどうかというのは、ごめんなさい、そこまで調べてないのであれですが、法律は一緒ですので全国代表ということで紹介をしておきます。

1番最初に「労働時間の『切り捨て』はダメ!適切な端数処理をしましょう」ということがはっきり書いてありますね。で、その下も大事でいいことがいっぱい書いてあるんですが、興味のある方はまた読んでみてください。下のここです。下のここ、わざわざ波線を引いて「日ごとに端数処理することはできません。」と書いてあります。

ここで紹介をされている行政通達は、さっき私が紹介をしたこれです。ということで今この点でお悩みの方、これは使えると思います。使えると言ったのは、つまりどういうことかというと、残業代請求を考えるじゃないですか。そうすると1日5分の切り捨てとかだと、あんまり請求できる金額が大きくならないということはあるわけですね。そうすると弁護士を雇って交渉して裁判までやって、1年ぐらいかけてそこまで進めるのがいいかというと、ちょっとコストが釣り合わない。いわゆるコスパ、タイパが悪い。そういう場合もたくさん実はあります。

そういう時に、会社がね、これが会社が悪気があって切り捨てにしているという場合は、まあまあ別です。会社が元々残業内容をごまかすつもりで切り捨て計算をやってるって場合は、ちょっとこれを見せたぐらいでは何ともなりませんが、会社がなんか行政通達を誤解したりして、計算の便利のために切り捨てするのはいいんだって本気で思ってるような場合、勘違いはあるけれども悪気はないという場合、そういう場合には、この労働局、労働基準監督署ってのがしっかり書いてあるチラシを見せると「やばいやばい」ということで会社の扱いが改まるかもしれない。そういうことは考えてもいいかもしれないと思うので、このチラシを紹介してみました。このチラシは動画概要欄にもリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。

「休憩時間に休憩できてない人」は残業代請求できる可能性が高い!

それからもうちょっと進めますね。4番目です。休憩してないのに休憩時間が引かれている。これは以前お話をしました。別の動画でお話をしましたので、ここではポイントだけお話をして、詳しくはそちらの方にもリンクを貼っておきますので、どうかそちらをぜひもう一度ご覧ください。

ポイントなんですが、法律上の休憩時間というのは労働時間には入りません。朝9時から夕方18時まで会社に9時間いたとしても、そのうち1時間、12時から13時が休憩時間、法律上の休憩時間だと。そうすると労働時間は8時間です。差し引き計算しますのでね。だから8時間超えてないので残業代は出ません。こういう扱いのところは多いと思いますし、ここまでは大丈夫ですよね。

問題は、この12時から13時の休憩時間、法律上の休憩時間だったら差っ引いていいんだけれども、この休憩時間と名前がついてる時間が本当に法律上の休憩時間と言えるのかということなんです。休憩時間という名前がついた時間があるんだけれども、実際には働かなきゃいけない場合がある。あるいは、ずっと働いているわけではないにしても、電話が鳴ったりお客さんが来たりしたらすぐに対応しなければならないので、すぐに対応できるように待機してなきゃいけない。こんなの全然休めてないよっていう場合があるということですね。

これについて、こういう場合には名前は休憩時間であっても法律的に見れば労働時間ですよと、そうなりますよということです。残業代の支払い対象となる労働時間かどうかは休憩時間という名前がついているかどうかではなくて、まさにその実態、どういう状況があったのかによって判断しますよということになります。

この手の話、実際には休憩が取れてないのに休憩時間だと言って休憩が取れてない、残業代が出てないという話は本当に多いんですね。僕が相談を聞いていると、ご本人が休憩は1時間ありますと言うんですよ。で、その休憩っていうのは実際休憩できてるんですか。休めてはいますねというふうに言うと、まあまあ休めてるならいいんだけどと思って、一応聞いとくかというふうに思って、「ちなみに休憩というのは働く人が自由に使える時間のことを言うんで、体を休めることが一応できていたとしても、電話対応とか急な来客対応とかしなきゃいけない、そういうような場合っていうのは含まれないんですけど、そういうことはないですか」っていうふうに言ったら、「そうなんですか」っていうふうにおっしゃるわけですよね。

「それなら、電話はちょくちょくかかってくるし、お客さんも訪ねてくることはありますから、ご飯ちょっと中断してお客さん案内したりっていうことはありますよ」っていう。そういう方は本当に多いんですよね。

あるいは、運転労働者。例えばタクシーの運転さんであれば、お客さんを待ってる時間中にご飯を食べるっていうことにしてね、帳簿なんかに休憩っていうふうに書き込んで、コンビニでお弁当買ってきてご飯食べてるとお客さんがコンコンと窓を叩くんで、そこで慌てて片付けて、休憩終わりというふうにしたりしてね。あるいはトラックの運転士さんなんかで、客先で「ちょっと荷物もうすぐ来るから待っとって」って言われて、待ってる間を休憩時間って言って、こうタコグラフにガチャンと押したりしてね。

そういったようなものは、実際には法律上の休憩時間に当たらないというふうに判断をされる可能性があります。ですので、この辺りは自分は休憩取れてるぞっていうふうに思ってみえる方も、一度ご自身の働き方を今のような視点で思い返していただけるといいんじゃないかというふうに思います。

「許可無し残業を強いられている人」は残業代請求できる可能性が高い!

それから、残業せざるを得ないのに残業許可が出ない場合。いわゆる残業許可制。残業する場合は許可がいる。許可が出ない場合には残業代が出ない。こういう制度ですね。

念のために申し上げておきますけれども、許可が出なかったから残業しませんでした、まっすぐ帰りました、残業代出てませんっていう方は違いますよ。それは残業してないわけですから残業代は出ません。とりあえず残業代というところだけで言えば、それは当然ということになります。その結果「仕事やってないじゃないか」というふうに詰められたりすると、それはまたパワハラとか別の問題が出てきますけれども、残業代という限りではそこは問題にならない。

問題になるというのは、つまりこういうことです。すごくたくさんの仕事があるわけでしょ。残業せずにできないような仕事がある。残業しないではとても仕事終わらないよっていう、そういう状態だということです。で、残業しようとして「すいません、この仕事終わらないんで、今日、明日の会議に必要なんで残業させてください」っていうふうに申請をしたら「君の仕事は定時までに終わらせるのが君の責任だよ。自分の仕事が遅いの、会社に持ってもらってくれっていうのはどうなのかね」みたいなこと言われてね。「そうか、君はそういう人なんだね」みたいなことを言われたりしてね。

そういうふうに言われて許可をくれない。で、なんとか許可をもらおうとしても針のむしろになるもんだから、事実上許可を取れない。だからと言って仕事をほっぽって帰るわけにいかないわけです。明日の会議のためというようなことでね。仕事終わらない、もし帰ろうとすると「仕事どうしたの」というふうにさっきの話じゃないけど今度は言われたりしてね。それでみんな結局「仕事が定時までに終わらなかったのは私の責任ですから」という形で、自発的に自分の責任を取る形で、ボランティアで居残って埋め合わせしてますっていうふうになってる。そういうふうになってる職場はありますよね。結構聞きます。ありますよね。

こういう場合の考え方です。会社が、上司ですよね、上司が見ている、あるいは何か確認していることによって、会社が実際には皆さんがその仕事をしていることを知っている、認識している、あるいはさらに進んで会社から「ボランティアで仕事しろよ」と言われているとまで見てもいい。こういった場合は、形の上では残業許可が出ていない、そういう残業であっても残業時間として認められる可能性は十分にあります。そういうふうに言っていいと思います。

ここもですね、いくつか具体的に残業代払うように命じた裁判例というのが過去にいくつかありますので、そのうちまたもうちょっとイメージを持ってもらうという意味で、動画で詳しく紹介しようと思います。

つまりですね、会社が残業許可制にすることによって、会社は長時間労働させないようにしてますよっていう姿勢を見せてるわけですよね。だけどそういった姿勢、建前を取る、残業しないように労働者をコントロールするというふうに言ってるのであれば、労働者が居残って仕事してたら、単に「許可しませんでした」というだけじゃなくて、ちゃんと「帰れ」と命令しろよと。その上で帰っちゃうとできないような仕事がある場合には仕事の締め切りを伸ばすとか、あるいは仕事を優先するのであれば残業認める。あるいはちょっと手分けをして急いでやらなきゃいけないということであれば他の人をもうちょっと補充して何人かでやらせるとかね。そこの区分け、線引きをきちんとするのは、それは働かせている会社の側の責任でしょうと、そういうことになるわけです。

こういう類型の場合だと真面目な方ほどよく悩んじゃうところがあるんですけれども、「でもそうは言っても部長が言う通り定時までに仕事を終わらせられなかったのは俺だしな、俺が仕事遅いんだよな」というふうに自罰的に考えちゃう。あるいは「みんな残業申請せずに働いてるのに俺だけ申請するの悪いよな」みたいなね。真面目な人ほどよく悩んじゃうわけです。

実際のところ、こういうふうに真面目に考え込んじゃう人っていうのが、その人が言うほど本当に仕事遅いのかっていうと、それちょっとわかんないですけどね。わかんないんですけれども、とりあえずちょっとでも気持ちを楽にしてもらうために、ここでは2つお話をしておこうと思います。

「残業代」と「仕事の能率」は無関係

1つ目は、残業代と仕事の能率って関係ない話ですよという理論的な部分のお話をしておこうと思うんですが、これは労働契約、雇われて働くということの意味を改めて確認しておきたいと思います。これも以前、休憩時間のところでお話をしたんですが、労働契約、雇われて働くっていうのは、これこれの仕事を完成させます、これだけのものを作ります、何時までにこういったことをします、そういった仕事の結果について約束をしているものではないんですよね。仕事の成果、成果物といった結果部分を売るという契約ではありません。

労働契約、雇われて働くっていうのはそうじゃなくて、「売る」という言い方で言うのであれば、何を売ってるのかというと、ある意味それよりもっと重大なものです。実は自分の人生そのものを売っている。自分の人生そのものというとちょっと大きい言い方になったかもしれませんが、もう少し具体的に言うと労働力です。つまり自分が働く能力、働き方を決める能力、これを売りますよというものです。

例えば今、まさにこの時です。この時、私はこのカメラの前で喋っていますけれども、同時に働く、働く可能性という点で見るといろんな可能性があるわけですよね。例えばそもそも働くか働かないかということも分かれます。働かなくて何かテレビでも見て本でも読んでいてもいい。これが働くというふうになった時に、書類仕事をするのか、足で稼ぐ営業仕事をするのか、何かものを作るのか、そういうふうに働くか働かないか、どうやって働くのかという可能性。それは本来すごく広いものがあって、しかもそれは本来自分が決めることができる、そういうものですよね。

これを売りますよ。自由に使ってください。私のこの働く能力を使ってあなた自由に稼いでください。あなたの金儲けのために、私のこの働く能力、働くか働かないかを決定する能力、権利、これをあなたに売り渡しますよ。これが労働契約です。

いわば会社が稼ぐツールとして、会社が使うツールとして自分の可能性を売っている。これが雇われて働くということの本質であるわけですね。この辺り、以前の動画でお話をしましたので、興味がある方は是非もう一度見ていただきたいと思います。

ですので、仕事がなかなか終わらない。何時までに終わらない、時間がかかっている、そういう場合に「だったら仕事が終わるまで働け」というのは、それは仕事の結果、成果物を重視する場合の発想なんですよ。

例えば、……あんまりこういう話で例え話をするのは、例え話が本当に例えになっているのかという問題がありますので、本来は適当ではない部分がありますが、分かりにくいのでちょっと例え話をしてみますね。

例えば、スーパーに行きますよね。それで魚屋さんに行って「今日はサバが丸々売ってますよ」と。これは美味しそうだなと思うんだけど、僕は魚をさばく能力がないので、なかなかこれをそのまま買って帰るとサバ丸焼きにする以外にどうしようもないので、さばいてもらう、切り身で売ってもらう必要があるわけです。

この時に魚屋さんが「言ってくれればさばいてお売りしますよ」と言ってもらって、「じゃあお願いします」と言うと、さばいてくれる。サバをさばいてくれる。フフ。あんまり例が良くなかったですね。やっぱり。この場合は、さばいたサバという仕事の結果、成果物が売る対象です。

だから、その値段というのはそのサバそのものの値段であって、仕事するのにどれぐらいの時間がかかったかということによって金額が上がったり下がったりってことは基本的にはない。魚屋さんがベテランだからあっという間にさばいてくれて時間がかからなかったから安くなるとか、新人だったから時間がかかったので高くなりますとか、こういうことはないわけです。むしろ逆に、新人がさばいた結果、身が崩れて安くなっちゃったということはあるかもしれないですけれどもね。

これに対して労働契約というのはそういうものではありません。会社が稼ぐツール、会社が使うツールとして自分の可能性を売っているというふうに言いましたけれども、今の例になぞらえて言うと、サバをさばくのはサバを買った僕の方でやりますよと。「みんながやるようなさばき方じゃなくて、僕ちょっと新しいやり方でさばいてみたいんです。こないだちょっと料理漫画で『こんな風にさばくと味が全然違うわ!』みたいな、そんな漫画を読んだのでちょっとそれやってみたいんだ」と。「だからちょっと僕の方にやらせてください」。だけど「実はさばくための包丁が僕持ってないんです。うちにある包丁、包丁は確かにあるんだけどもうちょっといい包丁でさばきたいので、だから包丁貸してください」と。

例えるとすると、この場合に、やりたいことがあって、そのツールとして貸してもらう包丁、包丁が持っている物を切ることができるという能力、あるいは切るのかほっぽっとくのかということも含めてですが、その可能性、これを売り買いする。これが労働契約のイメージになってきます。

そうするとね、包丁の例に戻りますけど、魚屋さんが「いや、この包丁確かにいいものです」と。「これ使いたいというのはお目が高い」と、持ち上げてくれるわけですよ。「でもこれ持ってかれちゃうと、その間うちの仕事困るんで、じゃあ30分500円で包丁貸しますよ」と。そういう話が例えば出てきたとする。この取引、包丁使える可能性、包丁使って何かできる可能性をやり取りする時に払うお金がいわば労働契約の給料になってきます。

そうするとね、これ30分で僕、包丁30分500円で借りて30分で魚をさばこうとしたけれども、実は僕がさばくのに手間取っちゃって、「30分では魚がさばけませんでした。もう30分貸してください」、そういうことになると。で、「もう30分かかりますから、チャリーン」ということで、えー、いくらって言いましたっけ、同じ金額を魚屋さんに払わないといけない。こういうことになります。これがこの手段、ツールをやり取りするということの意味であって、この余分にかかった賃金が、言ってしまえば残業代ということになってきます。

この時に「この仕事がこの時間までに終わらなかったのはこのツールのせいだぞ」、「その仕事が終わらなかったのはお前が仕事が遅かったからだぞ」って言われるっていうのは魚屋さんに対して「この包丁僕には使いにくかったんですよ。だから30分以上かかっちゃった。この30分以上余計にかかったのは包丁のせいなんで、延長になるけどこれ包丁の責任ですから、延長分ただにしてくださいよ」って言っても、まあ通らないですよね。どうかすると次から来るなっていう話になると思いますけれども。これは30分以上かかったのは包丁を使った側、使ったやつの使い方が悪かったんだよということで、それは借りた側の責任だっていう話になりますよね。

ちょっと話が、やっぱり例えが良くなかったかな、ちょっと話がこんがらがってきちゃってますけれども、つまりですね、あの、つまりばっかり言ってるんですが、つまり労働契約というのはどうしてもやり取りの中で人間そのものが登場してくるということになります。包丁の場合と違って、この働いてる人が「何時までにこれを仕上げるぞ、こういうふうに仕上げるぞ」と、そういった仕事の結果について働いている側が責任を持つような気がしちゃうんですよね。

まあ、それは確かにそういう側面もある、あるいはある場合もあるんですけれども。ただ本質的には、仕事というものに責任を負うのは、手段としてのツールとしての働く能力を買い取った会社側、使用者側がどうやって使うのかということなのであって、その仕事がのびたとかなんとかっていうことの責任も会社側、使用者側にあるわけです。

ですので、ドンと戻りますけれども、仕事が遅いと、それで時間がかかっている。その場合、原因はわかんないですよ。ひょっとしたら確かに仕事をしている私があんまり上手くなくて、それで仕事に時間がかかっているのかもしれない。でも仕事を振っている会社の側が上手く仕事を配分することができなくて、それで時間がかかっちゃっているのかもしれない。いずれにせよ、仕事をしている私があんまり上手くないなら、仕事があんまり早くないなら早くないなりに、仕事をどうやって終わらせるのかというのは、これは会社が考えないといけないことなんですよね。

この場合は、それで時間がかかったと言うんであれば、それは会社の人の使い方が悪かったということなんだから、会社はちゃんとそれで伸びた時間分の代金、伸びた時間分働く能力、可能性を買い取って使っているということには変わりないわけなんだから、その代金としての残業代は払ってくださいよということになるわけです。

こういう話をするとですね、少し話をした後で不安になるんですけれども、ちょっと私の話していることがね、働いている人に不利益に変に受け止められちゃったら困るので、少し予防というか、脱線して、補足をしておこうと思います。

まずですね、働く能力、労働力というのが商品だと、そういうふうに言うと、勘のいい方はこういうふうに思うかもしれないですよね。「じゃあ働く能力を売ってるっていうんだったら、1時間で仕事を仕上げられる人間と2時間で仕事を仕上げられる人間は給料一緒でいいのか」ということです。

もうちょっと具体的に言うと、会社からこういうふうに言われるわけですよね。「君、同期の誰それ、君よりも仕事に時間かかってるよ。彼、こないだ報告書1時間で上げてきたんだよ。君、2時間かけて作ってるんだよね。どうもね、君の働く能力は彼の1/2だね。給料彼の1/2まで下げようか」とかね。こういうふうに言われちゃった時に、それ受け入れなきゃいけないのか、拒否できないのかということですね。先に言っておきますけど、これは拒否できます。

これは賃金の決定方法の問題ですね。人事評価とか、同一労働同一賃金、同一価値労働同一賃金ということにも関わってきます。この辺りは、深入りをすると面白くて深い話になってきます。大変な話になってきますので、今日はちょっとそこまで入るのはやめておきますが、この先にはそういう話もあります。

ただ、とりあえずここで申し上げておきたいのは、能率悪い人の給料を下げられるのかというと、そんな簡単な話ではない。下げられる場合があるにせよ、そんな簡単な話ではない。そんな簡単に給料は下げていいという話ではないということだけ、まずここでは話をしておきたいというふうに思います。

あるいは、「働く能力を売ってるっていうんだったら、1時間で仕事を仕上げられると思って雇ったのに2時間3時間かかるっていうのは商品に問題があったっていうことにならないか」ということ。つまり「思った商品と違うじゃないか、不良品じゃないか」と言って返品みたいな形で解雇できないのか。「3個入りのプリンを買ってきて1個しか入ってなかったらこれはおかしいじゃないか」という話になる。そういう話みたいな形で解雇っていうことにしちゃわないのかということです。

これも、確かにそういう問題も実はこの話の先には出てきます。そういった話というのはないわけではない。ただ、これもとりあえず申し上げておきたいんですけれども、「能率が悪いから首を切れるか」というと、やっぱりそんな単純な話ではない。というか、首切りなんていうことは滅多にできない。それはなんでなのかっていうことは、そのうち別にお話をしたいと思いますけれども、首なんて簡単に切れないので、そんな風に言われてクビにされた方があったら弁護士のところに相談に来てくださいっていうことをとりあえずお話をしておこうと思います。

先ほどの給料下げるみたいなこともね、もし言われたら、とりあえずはそれは困るという話をしていただいて、それで弁護士のところに駆け込んできていただければというふうに思うんですが、とりあえず今日はですね、今日はですね、この仕事ができるできないというのは残業代とはまた別のお話なんですよっていうところだけ覚えていただければということでよろしくお願いいたします。

「サービス残業」は会社のためにもならない

もう1つです。人が「仕事が片付かないのは、でも俺のせいだよな」とかいうふうに自罰的に考えちゃって「残業申請するの悪いな」っていうふうになる。残業申請をしない。これは、そういう方はね、人間としては非常にいい方だと思うし、お付き合いするのにいい人だなというふうには思いますけれども、ただやっぱり別の面で問題がありますよというお話をしたいと思います。

つまりですね、さっきお話したところで、残業代払うかどうかと仕事ができるできないというのは関係がないということをお話ししました。法律が言っているのは「残業させたら残業代払わないといけないよ」ということ、これだけです。ですので、能率が悪いから仕事が遅いから残業代払いませんでしたなんていうふうに言っても、それは違法行為をやっているということで、全然救済される余地はない。

その救済されなかった結果、これの違反、残業代払わないというのは実は罰則がある犯罪行為なんですよね。6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金ということに法律上になっています。そうすると、会社のことを考えてるつもりで、会社のことを考えているつもりで、使用者のことを考えているつもりで残業申請しないでいた。申請しないでいることに甘えている会社が悪いんですけど、まあ悪いんで、問題が生じると。会社がこの罰則を受ける可能性というものがあります。

あるいは、真面目な人ほど残業してそれを申請しないということになると、そういった企業風土、つまり残業申請するのはなんか悪いことだ、控えなきゃいけない、そういった企業風土が出来上がっちゃうでしょ。だけど、それは能力があって自分を正当に評価して欲しいと思っている人、いわゆるまさに人材と言えるような人から見ると、「自分を買い叩くような企業は魅力的に映りますか」ということなんです。

会社のためを思っているつもりで、この雇用流動化と言われている時代に、実は会社を労働市場、人材マーケットにおける嫌われ者に仕立て上げてしまっているかもしれない。

あるいは、究極その時にその中で過労死する人が出てきたらどうしますかという話です。それ自体も取り返しのつかない命が奪われるという大問題ですし、過労死する人が出てそれでニュースになる、新聞に会社名が出たなんていう話になったら、それもまた大きな問題になってきます。

つまり、何か会社のことを考えているつもりで残業申請しないでいると、それは長い目で見ると大きいところから見てみると、実は会社のためになっていないことでもあるんですよということを考えて欲しいなというふうに思います。

「残業に対する追加の賃金がない人」は残業代請求できる可能性が高い!

すいません。とりあえずこれで大きい括りの1つ目を話しましたので、「こういう人は残業代請求できる可能性があります」という具体例の大きい括り2番目、残業してもその残業に対する追加の賃金が出ない。ここをお話ししようと思います。

ここまでは残業してるのに残業したこと自体を認めてもらえない、それで残業代が出ないというところをお話ししてきましたが、ここから少し話を変えて、残業したこと自体は別に否定されてない。だけれども賃金体系、給与体系、給与の仕組みについて色々言われて「うちの会社こういう仕組みになってんだよ」みたいなことを言われて残業代が出ていない、こういう例を紹介してみたいというふうに思います。

名ばかり管理職

すいません、かなり時間が経ってしまっているので少し巻きで話をしますね。まず非常によく聞くものですが、名ばかり管理職です。ファーストフードチェーンの名ばかり店長の裁判例が話題になって、一般の方にもかなり知られているところじゃないかなというふうに思います。思うんですが、なのでこれ、私「名ばかりだと思うんですけど」という方はたくさんおみえになると思うんですよね。

そうなんだけど、なかなか会社にそういうふうに言えない、自分で抱え込んじゃってる。「君は管理職だから」というふうに言われて残業代が出なくなっちゃう。なんで出世したら給料減っちゃったよというふうに思ってね。出世して家族に報告してみんなでわいわい喜んで、それで給料もらってみたら先月よりも給料減っちゃったよと思って。「おかしいな、おかしいな」と思うんだけれども、でも管理職ってそういうものなのかなというふうに思って、日々を噛みしめて耐えて頑張っている。そういう方が結構多いんじゃないかと。会社で何か理不尽なトラブルに巻き込まれて、それで我慢できなくなってようやく弁護士のところに相談に見えて、そういう方が相談をお聞きしている中での印象ですが、結構多いというふうに感じる類型です。本当に我慢をされてる類型っていう感じですよね。

もう時間がだいぶ過ぎてますので、ここではちょっとここのポイント要旨だけお話をしておきます。労働基準法の41条がこの今のような取り扱いの根拠。取り扱いの根拠っていうのもおかしいですね。いわゆる管理職に残業代が出ないというふうに言われる時に参照される条文ですが、こんな風に書いてあります。

第41条。「この章、第6章の2で定める労働時間、休憩および休日に関する規定は」……ざっくりと残業代についての規定ぐらいに思っててください。「は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。」として、第2号で、「事業の種類にかかわらず監督もしくは管理の地位にあるもの又は機密の事務を取り扱うもの」。いわゆる管理監督者というふうに言ってるんですけれども、書き方からすると監督管理者の方がいいんですかね。いわゆる管理監督者というものになりますが、とりあえずここにいう、いわゆる管理監督者というのは、会社で一般的に言う管理職というものではないということは覚えておいていただきたいと思います。

ここでいう管理監督というのは、単に何かを管理しているという程度ではなくて、事業を管理しているということ。事実上、経営者とほとんど同じ、あるいは経営者と一体化しているレベルまでいってようやく法律上の管理監督者です。

イメージになりますが、よく「重役出勤」って言いますよね。この「重役出勤」ができるくらいの役、午後もだいぶ回ってから会社に出てきて、何か重大な決断だけパッパッとして、それでさっと帰ってしまって、それで大変な給料をもらっているというくらいの重役というイメージが、まあまあ感覚的なところですけれども、法律上の管理監督者というところにぴったりくる気がします、私としては。

ここについてもうちょっと詳しく判断するためのポイント、メルクマールというものはいくつもあるんです。そこについてはまた裁判例の紹介なども含めて別の動画を作りたいというふうに思いますけれども、私の印象では、管理監督者であるということで残業代を払わなくていいというふうになる類型というのは結構狭いです。管理職だからと言われて残業代出なくなっちゃった累計で、裁判をやってみると「いや、残業代出ますよ」という方は相当数の割合に上るのではないかというのが私の感覚です。

ですので、先ほど述べたところでもありますが、「おかしいな」というふうに思ったら我慢しないで、まず一度弁護士に相談していただいて、相談していただいた上で、「請求はできるんだけど我慢しよう」というふうに考えられるかどうかというのはご本人の判断になりますが、「おかしいな」と思ったら抱え込んで我慢してるんじゃなくて一度相談に来ていただけるといいんじゃないかなというふうには思います。

固定残業代制(みなし残業代)

で、今日のお話の最後になります。固定残業代、給料が残業代込みというやつで、世間では「みなし残業代」とかというふうに言われることもありますけれども、簡単に言うと給料の一部は残業代として支払っているものだよと。こんだけ給料があって、こんだけ残業代だよと。で、残業してもこの残業代を食い込んでくだけだから、もう普段の給料で残業代払い込みっていうことにしてあるから、追加で払うものはないよ。毎月この金額で決まってるよ。そういう類型ですね。そういった扱いです。

就業規則だとか労働契約書に「基本給には何時間分の残業代を含む」とかね、「職務手当には何時間分の残業代を含む」とか、「何とか手当は残業代として支払う」とか、このような定めが就業規則だとか労働契約書に記載されている、そういうことが多いのではないかと思います。あるいは、特に運送業、ドライバーの方の事件だと、出来高、売上比例、あるいは業務量比例で給料が変動するというような仕組みになっているというような中で、今言ったみたいな簡単な言葉じゃなくて、なんだかすごく複雑そうな計算式、……複雑そうなというところがポイントで、整理してみると実は複雑でもなんでもないっていうこともよくあるんですが、複雑そうな計算式が書き込んであって、なんだかよくわからないんだけど残業代が込みになっちゃっていて、給料はもう実際のところ変わらない、そういうこともあります。

この固定残業代制については、法律上「こういうふうです」と定められてるっていうところが明確にあるわけではないんですけれども、一方でそういう制度を取ること自体は禁止されていない。なので、過去のある時期を境に全国にぶわっとあっちこっちの企業で広がって、残業代関係でご相談をお受けしたり裁判をやったりするとしょっちゅう出てくる、そういう制度になっています。

ここについてお話をすると正直これはかなりめちゃくちゃ面倒くさい話になりますし、今日かなりお話をしちゃっていますので、これはまた別の動画にしようと思います。思いますが、1つだけ。これはこういったものについての私の思いというか意見という形でお話をしておきたいと思うんですね。

というのは、つまり固定残業代って変な制度なんですよ。変な制度だと思いませんかということです。

だって、例えば20時間分の残業代を含めていくらいくら支払いますよという約束をするわけですよね。20時間ぴったり労働者が働いたっていうならいいですけど、3時間とか4時間しか残業しなくても20時間分の給料を払わないといけないんですよ。16時間とか17時間分の給料を無駄に払う。人件費削りたいと思ってるに決まってるじゃないですか、金儲けのために会社やってるんだから。それなのに16時間とか17時間分の給料を無駄に払うということになるわけですよ。

で、逆に労働者が25時間残業した。そうすると5時間分は追加でちゃんと払わないといけないんですよね。払わないといけないんですよ。ここは勘違いしてる会社が結構あって、働いてる側の方でも勘違いされてる方が結構あるんですけどね。そうすると得なんかどこにもないんじゃないかっていうふうに思うわけです、会社からして。

で、さっきの追加して払わないからいいんだと思ってる会社だとまた別なのかもしれないですけど、そこは完全に誤解で、一般に「みなし残業」って言われることがありますよっていうふうにさっき言いましたが、その「みなし」っていう言葉が誤解を生んでる原因というところはあるかもしれないですよね。「どれだけ残業しても20時間の残業にみなす」っていう制度ですよねみたいな。そうじゃないですからね。そうじゃないです。あらかじめ20時間分に至らなくても20時間分の残業代は確実にお支払いします。超えた分は追加で払いますっていう制度ですからね。

そもそもこの固定残業代という制度がどういったところから生まれたのかというのは、私自身はきちんと文献を調べたことがないのですいません、ちょっと正確なところは分かりません。この分野の第一人者と言っていいと思うんですが、京都第一の弁護士の渡辺輝人先生が「労働法律旬報」という雑誌に論文を書かれていますので、その部分、興味のある方は是非参照していただくといいかと思うんですが、ここではもうちょっとイメージ的な、私がね、こういった固定残業代制度というものを取り扱う時に考えているイメージの部分をお話しようと思うんですが、私がかつてある労働組合の古株の人から教えてもらって、「そういうことはありそうだな」というふうにすごく納得したところでは、これは労働組合の要求が大元にあるんですってね。

裏を取った話ではないですよ。裏を取っていないんで、そういうこともあるかもしれないという範囲で聞いていただきたいんですが、労働組合の要求が元にあるというふうに言うんです。例えば工場で働いてると、大体月に20時間以上は残業がありますよと。そうすると給料は大体最低毎月20時間分の残業代がついて支払われているわけです。そうすると働いている側としては、その残業代込みで生活設計をするわけですよね。ローンを組んで子どもの学費を計算して、順々に積み上げて20時間分の残業代で大体収まるように計画をしてる。

だけど何か事情があって、1ヶ月2ヶ月、工場の稼働率が下がる、年に1ヶ月なのか2ヶ月なのか、例外的に10時間になる月がある、あるいは残業がなくなっちゃう月がある。こういうことがあると20時間分の残業代があると思って、ここ計算に入れて生活設計してると、働いてる側の生活が苦しくなるわけですよね。ギリギリのところで計算していて、20時間分の給料がこんぐらいで、こんぐらいの支出で毎回頑張ってるってことになると、残業がなかったら赤字が出ちゃう。ローンが払えない、子供の学費が払えない、そういうことになりかねない。そういうことになると安心して働けないじゃないかっていうことです。

それで労働組合が会社と交渉する時に、「聞いてくれよ。俺たちは会社が忙しくなっても協力するよ。残業しなきゃいけない時はある程度長時間になっても会社のためにみんなで頑張るよ」と。「だから会社の側も俺たちの生活の安定のために負担を負ってくれよ。残業が減った時にも毎月最低あるぐらいの残業代を保証してくれ。そうしたら俺たちは仕事が少なくなった時のことを心配しなくていい。アルバイト探さなくていい。安心して働けるようになる。その方が会社にとっても俺たちにとっても、お互いのためにいいんじゃないですか」というふうに要求をした。それで会社の方で「分かった。じゃあ給料は最低20時間分の残業代含めて支払おう。最低20時間分の残業代は保証します」と。「この会社の姿勢を意気に感じて、皆さん頑張って仕事してくださいね」。こういう制度が元々なんだっていう話を私は聞いたことがあります。

これはさっき言ったように裏取った話ではないんですよ。だからよくできた作り話、都市伝説の類なのかもしれません。ただ、すごく納得できるストーリーだと思うんですね。固定残業代っていう本来変な制度、会社にとってメリットがないはずなのにっていうところをよく説明できるんで、僕はこれは信じてもいいなというふうに思っているんですけれども。

つまりですね、何が言いたいかというと、本来そういう制度であった、あるいはそういう制度であるべきものである。会社にとって負担が減ることはないはず。負担が減らない、会社にとって変な制度なのに、今の時代こんなに広がっているというのがおかしいと僕は思うわけです。

広がった結果、さっきのように20時間超えても超えた分が払われてない、あるいは定めが適当で一体何時間超えたら給料が払われるのかわからない。働いても働いても給料が増えないもんだから、会社に「うちの給料どうなってんすか」というふうに聞いても「ああ、うちはみなしだよ」というふうに言われて、「みなしなのか、みなしってなんだ」って思って、それで全然納得できない。

あるいは、追加で払われる金額があったとしてもそれが少なすぎる。1ヶ月何時間、何十時間残業したのかわからないけれども、数百円しか増えてないぞと。あるいは、みなし20時間くらいだったらともかくね、いわゆる過労死ラインを超えるような時間が設定されているとかね、そんな例を見聞きするわけです。なんだかどんどん変な制度になってきている。労働者のためにというところであるべき制度が、なんだか納得できないような仕組みになってきてしまっている。そういうものとして利用されている、そんな印象を受けています。

それで結局、残業が少なくても最低20時間分は保証されるんだっていうふうじゃなくて、不満の源というかね、「初任給25万って聞いたから入社したのに、そこにプラス残業代がつくんだなと思ったら、どんだけ残業しても給料増えないじゃないか」と。「初任給22万で別の会社に行った友達の方が、働いてる時間僕より全然少なくて休日もエンジョイしてるのに、残業代出てて手取り俺より多いじゃないか」と。そういうトラブルになってくる。

残業代が出なくて長時間労働に歯止めがかからなくて、「おかしいな、おかしいな」と思いながら働いて、心を壊して体を壊してっていうね。僕はこの現状はおかしいと思う。おかしいと思うわけです。

この分野、この論点って結構難しいんですよ。難しいとか、私は最初にお話をしたように「残業したら残業代が増える」いうようなところを原則にしてシンプルに考えるべきところじゃないかというふうに思うんですが、なかなかいろんな議論があって、裁判例も似たような制度で固定残業代が認められたり認められなかったりしているという部分です。最初に他の弁護士のところで相談をして「難しいね」ということを言われた方についても、結局結構まとまった額の支払いを受けることができた例がありますという話をしたんですが、これはまさにこの部分、固定残業代についての話でした。

私として、そういった「難しいね」っていうアドバイスをするアドバイスがあるっていうことも「そういったことあり得るだろうな」と思いつつ、でもやっぱり納得できないよねっていうところで頑張ってみようかなというふうに思った事件だったんですけれども。

今まで述べてきたいくつかの例で、こういった人は残業代請求できる可能性がありますよっていう中で、ここからここまではあんまり弁護士によって見解が分かれまくるっていうことはないんじゃないかというふうに思うんですが、固定残業代制の例については、何人か弁護士に話を聞いた時に見解が分かれる、弁護士によって言うこと違うんだけどっていうふうになりがちなところかもしれないですね。

ですので、特にこの分野、特にこの固定残業代ということが問題になっていて、「ここがおかしいな」というふうに思う場合には、弁護士のところに相談に来てほしいということに加えて、「難しいね」って言われても最初にお話したようにちょっと何人か話を聞いてみて欲しいんですよね。それで争える価値があるなら争っていきたい、私としてはそういうふうに思っています。

本来労働者のためにそういう制度だった、あるいはそういう制度であるべきものなんだから、労働者がちゃんと納得できる、法律上も認められる、そういった制度として運用されるようにしたい。納得ができないような制度、法律の要件に当てはまらないような制度であればそれはやっぱり認めるべきではない。そういうふうに思って仕事をしています。

ここは本当に色々お話ししたいところがあるので、また別の動画にしようと思いますが、本当にね、本当におかしいと思ったら、おかしいと思ったら、弁護士に是非相談をしてみてください。

最後にもう1回改めて注意喚起という形でお話をしておきますが、今日お話をしたいくつかの例はあくまでよくある例というものです。僕が相談をお伺いしている中で、こういった例が特に多いですよということで、これ以外の理由で残業代を支払われていないという方はたくさん見えますので、それで請求したら残業代出ますよっていうのはありますので、残業代出てないなと思ったらこの中になくっても早々に諦めてしまうのではなくて、弁護士のところに相談に来てください。

宣伝:残業代請求は初回相談無料です

ということで、かなり長い時間お話をしてしまいました。ここまでお付き合いをいただいた方、ありがとうございます。最後に宣伝をさせてください。

私は弁護士の仲松大樹と言います。名古屋にある事務所で修行した後、岐阜県瑞穂市にみずほのまち法律事務所という事務所を開設して仕事をしています。事務所は現在私の父と私の2名でご相談をお伺いしています。オンライン相談も実施をしています。あんまり遠いところの人だとちょっとその後の事件対応ができないっていうところはありますけれども、なかなか事務所に来にくいなという方はそちらも考えていただければというふうに思います。

それから、残業代が出てないなと思ったら弁護士にご相談をという話をしましたが、私の事務所では残業代については初回相談無料、ケースによっては2回目以降も無料になる場合があるという形でお話をお伺いしています。それから、実際に残業代請求するという段階では若干の要件がありますけれども、着手金無料プランというのもご用意をしておりますので、自分の働き方おかしいなというふうに思われたら是非お気軽にお問い合わせをください。

それでは、前回の動画からかなり時間が空いてしまいましたが、今後はもう少し動画の作成と投稿の方も頑張っていこうと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。